連鎖思考による技術価値評価
─目利き(VISTA)マップ─

松居 祐一 著
大学教育出版 (2008)
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連鎖思考による技術価値評価─目利き(VISTA)マップ─
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内容は以下のようになってます。

はじめに
第1章 なぜ技術連鎖ベクトルマップ(VISTA)なのか
第2章 技術連鎖ベクトルマップ(VISTA)とは
第3章 技術連鎖ベクトルの計算式
第4章 技術連鎖ベクトル要素
第5章 技術連鎖ベクトルマップ(VISTA)を用いた技術価値評価
第6章 技術連鎖ベクトルマップ(VISTA)を用いた技術戦略思考
第7章 技術連鎖ベクトルマップ(VISTA)活用のバリエーション
第8章 まとめ
おわりに

副査のC先生に読むように言われた本。
多くの活動をされている先生が書かれた本。
140ページ程度の本なのだが、なかなか読み進められなかった。

なぜか・・・
感覚的にひげよねに合わないのである。

ひげよねが論文として書いている「技術価値評価」に類するものであるし、
「連鎖」という点では同様なところがあるが、”違う”のである。

この”違い”をずっと引きずりながら読んだので、時間がかかった。
途中、すっ飛ばそうかと思ったけれど、副査の先生からの指定だったので
ちゃんと(?)読みました。

「ベクトル」という言い方をしているが、これはネットワーク論で言うところの
有向グラフであり結合度を示していると考えていいだろう。
しかし、あくまでも、「思考」によって繋げたグラフと思われる。
主観を用いることにより分析する他ないのは良くわかる(ひげよねの論もそう)。
しかし、主観が多くないだろうか?

あと、合わないと感じたのは、あくまでも戦略上必要となる技術を自社内で
用意・開発することを前提としている(著者の先生の意図は違うかも)ような
内容だったことだろう。

さらに、この評価は自社内で行うことが前提だ。
後の方で、他の企業や機関と連携して評価するということが書かれているが、
それができるのは、すでに連携していることが前提となるだろう。

付箋はページ数の割に多く貼った方だろう。
考えさせたれる点があったのも事実。

論文で、起点となっている考えをしっかり記述しなければいけないと、再認識
させられた。